どうして仕事が終われないのか
発達障害
2022-12-21

大抵の人が「今日こそ早く帰りたいのにな~、仕事が多すぎて終わらないよ」という経験、あると思います。
しかし、発達障害の方の中にはこの「仕事が終わらない」だけではなく、仕事を「終わることが出来ない」という人も、案外多いような気がします。
この仕事を「終われない」要因、いくつか考えられますが、今回はそのうち、二つほど取り上げてみたいと思います。
まず一つ目は「過集中」と呼ばれるものです。
目の前の課題に一生懸命になりすぎて、それ以外の物事や周りが何も見えていない状態になります。
誰かが私を呼んでも、意識が外に向いていないので聞こえずに返事できなかったり、他にやらなければいけないことがあっても、忘れていたり放置してしまったりという事も多くあります。
更に私は、一旦この状態になると、寝食すら忘れ、ひたすら目の前の事に没頭し、場合によっては丸一日以上、起きたままほぼ休憩なしで作業をする事もあります。
これは納期直前に徹夜作業なんかを要する等、職種によっては貴重なスキルなのかもしれないと、密かに思っていたりもします。
二つ目は「物事に対する異様なこだわり」です。
例えば私の場合、自炊するのであれば「自炊=手間=美味しくないものを食べたくない」「直前に炊いたご飯しか食べられない」「野菜が苦手なので、あえて5品以上使用」みたいな、よくわからない「自分ルール」が登場します。
当然、手軽なレトルトや冷凍は除外され、素材を一から洗ったり切ったりする所から始めるとなると…
そうですね、手際の悪さや不器用さもありますが、2人分3品位作るだけで、軽く1時間半~2時間以上かかります。
もちろん、自炊だけではなく、日常生活全般から仕事に至るまで、同じように「自分流の謎ルール」が強く深く根付いています。
しかし、その「謎ルール」本人以外から見ると、全くもって理解不能の領域です。
その為に「一体何をやっているのだろう、この人は…?」「そんなこといいからさっさと本題をすませてくれ」と思われ、事あるごとに顰蹙を買ってしまいます。
仕事の場合は納期の問題等で、こだわりを捨てないといけない局面も増えてきましたが、精密機械、製図やDTP業界等、業界ならではの「こだわり」が必要な職種もたくさん存在します。
可能であれば、自分と合った「こだわり」の職種を探してみると、意外な発見があるかもしれませんね。
このように、発達障害の方は、一部の領域で突き抜けたスキルを所有している方が多くいらっしゃいます。
特性を「必要としている方」と「持っている方」が巡り会える場として、障害者のお仕事クラウドマッチングサービス「ユイマル」を、上手に活用してみて下さい。
(ライター:緑色のペンギン)
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